烏丸(Karasuma) Last 600

第一章:烏丸(Karasuma) – Last 600

― “都市に馴染む、品と実直さのフォルム” ―

午前9時、四条烏丸の交差点。

地元企業の営業マンが、細身のネイビースーツをまとい、スマートに横断歩道を渡っていく。
少しだけ光を反射する革靴は、丸すぎず、尖りすぎず。
足元から「きちんと感」を醸し出す。

——それが、“烏丸(Karasuma) -Last 600-”

京都・烏丸という街から着想を得た木型

京都のビジネスの中心地、烏丸。
老舗企業と新しいベンチャー、格式ある寺社と現代的オフィスが交差するこの地には、古さと新しさ、静けさと賑わいが同居している。

この街を象徴するように設計されたのが、セミスクエアトゥ木型「Last 600」。
都会的なエッジを持ちながらも、過剰に主張せず、正統なフォルムを保ちます。
シュッとした見た目と、かかとを包み込むような立体構造は、仕事で長時間歩いても疲れにくく、ジャケットスタイルにもスーツスタイルにも違和感なく馴染む。

“600”という番号に込めた思想

この木型番号「600」は、実在の郵便番号(京都市下京区・中京区)に基づいて命名されています。
ラストが街と連動し、靴に“住所”が宿る感覚。
それは、単なるデザイン番号ではなく、靴と生活、風景と感性が結びつく一つの「物語」です。

— 都会の重心にすっと馴染む、一足の整い —

午前9時。四条烏丸の交差点、信号が変わる瞬間にさっと歩を進める男。
手にしたクラッチバッグの所作は迷いがなく、足元には陽光を反射するセミスクエアトゥのブラック。目線はまっすぐ前を向きながらも、その靴の鳴らす足音が、どこか街のリズムと重なっている。

彼がふと立ち寄るのは「進々堂 烏丸店」。古書のような木の香りと、バターが香ばしく焼ける音。クロワッサンとカフェラテを片手に、ほんの10分の余白時間。ここで「ON」のスイッチを、静かに押すのが朝の儀式。

10時、京都経済センターでの商談。13時には「和久傳」で会食、その後は富小路通を少し上がった「丸久小山園」で手土産を整える。夕方、「京都ホテルオークラ」のバーラウンジで軽く1杯を交わしながら今日を振り返る。——都会の1日は、いつも次の動きと背中合わせだ。

この街、烏丸はただのオフィス街ではない。
格子の町家のすぐ横に最新の商業施設が建ち、老舗喫茶の隣にアートホテルが並ぶ。格式と革新、利便と情緒。そのどちらも選べるという豊かさが、この場所の特権だ。

 

そんな烏丸を象徴するのが、セミスクエアトゥ。
丸みと直線の絶妙なバランス。フォルムは控えめなのに存在感があり、革の光沢は主張しすぎず、上品に空気を切る。踏み出すたび、足元から“整っている”という実感が生まれる。

ビジネス、プライベート、ラウンジ、路地裏。どこへ行っても、何と並んでも浮かず、沈まず、ただ“馴染む”。このラストは「器用」ではない。「芯がある柔軟さ」だ。

京都で最も都市的でありながら、最も京都らしい空気も残す烏丸。
その空気を、足元でまとう。いや、まといすぎず、調和させる——。
それが、“烏丸モデル”の美学

文化的・歴史的背景:
京都の中心地・烏丸は、かつて平安京のメインストリート。現代でも京都経済の中枢として、ビジネス街と格式ある町並みが共存する地です。老舗企業と新鋭企業が並び立つこの街には、古と新のバランス感覚が息づいています。

靴の個性:
セミスクエアトゥは端正で無駄のないライン。クラシカルな趣を保ちながらも、現代のビジネススタイルに寄り添う万能性。スーツスタイルはもちろん、カジュアルダウンにも対応できる設計。

情景・ライフスタイル:
朝の烏丸通を颯爽と歩くエグゼクティブ。洗練されたスーツに品良く馴染むこの一足は、「選ばれる者の定番」。第一印象で信頼を得たいビジネスマンにふさわしい選択です。

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